中学校の卒業式 -中3の3月ー

 

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すでに4か月も過ぎてしまいましたが、のどかが中学校を卒業しました。

23学期から「そろそろ学校行くのやめるわ。」と言って学校に行っていなかったのですが、担任の先生はプリントを持って家まで尋ねてくださっていました。

3年になってからも2年の時と同じ先生でよくのどかのことをわかってくださっていたのでありがたかったです。

2年生の時からN高校というネットの通信制の高校に行くと希望を伝えていたので受験もなく特に指導する必要もないというお互いに気楽な関係になれたのかもしれません。

いつも「映画の制作がんばってる?」と聞いてくださっていました。

 

中学校では先生の方も「絶対学校に来ないと駄目です。」という対応ではなかったので毎回毎回「今度の〇〇の授業は来れますか?」などと聞かれることはなかったのですが、学校にとっての(きっと)一大イベントである「卒業式」はそういうわけにはいきませんでした。

2学期の終わりに三者懇談があり

「できれば学校に来てもらえると助かるけど、久しぶりやし嫌かなあ?」と担任の先生。

「はぁ。別に嫌じゃないので懇談だけ行くのはいいですけど。」とのどか。

久しぶりに学校に行くと「3学期は卒業式に向けての練習とかが多くなるので先生としては練習から出てもらって卒業式をのどかくんも含めてみんなで迎えられたら最高やなと思っています。」と仰ってました。

 

のどかは「卒業式?普段全然行っていないのに卒業式だけ行くっていうのはありえない。」という感覚で気楽に「無理です。」と断ったらいいと思っていたようです。

先生にとっては卒業式は一番大切なイベントで「普段来れてない生徒でも卒業式だけは出席してみんなで卒業できればいいな。」と思っていたようです。

3学期に入るとすぐ「卒業式考えといてな。せっかくやし出てほしいし。練習も。どうしても無理やったら午後から校長室での個別卒業式があるからそっちに出てもらうことになる。」と。

 

それでも直前にどっちも断ればいいだろうと考えていたのどか。
いよいよ3月に入り、みんなの受験も終わり明日から卒業式の練習ばかりの毎日が始まるという日に

やはり担任の先生は訪ねて来られました。

 

担任「明日から卒業式の練習始まるからできたら初めから参加してもらえると嬉しいねんけどなー。」

のどか「いや。練習というか卒業式は出ないという選択はないんですか?」

担任「いや。それはやっぱり卒業式は絶対出てもらわないと。卒業式やし。」

のどか「そうなんですか。」

担任「また考えといて。明日は無理やったら途中からでもいいし。」

のどか「わかりました。また僕から先生に電話します。」

 

それから数日。

のどかもいろいろと忙しく過ごしていて不在の時に先生からお電話が。

「明日本人から電話させます。」

担任の先生は「練習に出てなくても当日だけ出てもらってもいいので。」と。

次の日、のどかから先生に電話していました。

のどか「卒業式なんですが、出ません。」

担任「そうか・・・残念やけど。じゃぁ午後から校長室の方に出てもらうことになるから。」

のどか「校長室の方も出たくないんですが。」

担任「え?いや。それはどっちか出てもらわないと困るな。」

のどか「そういう決まりがあるんですか?」

担任「決まり?いや。そりゃ、卒業式やからな。出てもらわないと。先生としても最後はやっぱり出てほしいし。」

のどか「それは先生の希望ですよね。それはわかるんですが、ぼくの希望は聞いてもらえないんでしょうか?」

担任「いや。それはやっぱり卒業式やし・・・」

のどか「先生の希望もよくわかりますし、ぼくの希望としては卒業式に出たくないので。どうしても出ないと卒業できないとかそういう規則があるのでしょうか?」

担任「いや。そういう規則とかは・・・ちょっと待ってくれるかな。先生一人で返事できることじゃないので。校長先生とか相談してまた返事するから。」

ということになりました。

 

私たちとしては、1年生の時の「ニオイ問題」のこともあり担任の先生と校長先生は当時と変わってはいるものの学年主任は同じ人物ですし、「他の生徒と同様に何事もなかったかのように卒業式に出席しろとはどういうつもりなんですか?」と最後にどなりこみにいきたくなるぐらいの気持ちもあったのですが、のどかが望まないことを勝手にするわけにもいかず見守るのみでした。

 

のどかは自分で「卒業式に出ないといけない決まりが現在あるのか?」

ネットで検索したようで「卒業式には出席しなくてもいい。」が、

「卒業証書を校長から直接卒業する生徒に手渡さなければならない。」という決まりが一応あるみたい、と言っていました。

父は「もらいにいくの嫌やったら文句の一つも言いがてら代わりにもらってくるよ。」と最後に一言言いにいきたいのもあって言っていましたが、

のどかは「直接もらわんとあかんみたいやし取りに行くわ。でも卒業式には出ないって言うわ。」と。

 

担任の先生にもその旨、自分で説明し、結局

・卒業式には出席しない。

3月中に卒業証書を校長先生がいる時に学校に取りに行く。

ということになりました。

 

小学校の時からの友達に

「久しぶりに会いたいし、卒業式来て~!」と言われてちょっと悩んだみたいです。

が、普段学校に行っていないのに行事の時だけ行くということに違和感があったようです。

 

学校に行っていると「当然、やること。」と決められていることが多いような気がします。

 

どうしてやる必要があるのか?

やりたくないことで必要ないことならやらなくてもよいのではないのか?

 

と自分の気持ちに添って行動することは今の時代、ますます必要になってくるのではないかと思います。学校でも会社でも地域でも。

 

みんなやってるから当然やってください。

ということがどんどん増えてくるように思います。

「本当に必要なんですか?」と聞いてみると意外と必要ないことだったり、一言がきっかけでやらなくてよいようになるかもしれません。

 

不登校で学校と関わることすら苦痛な場合、卒業式に参加してねと言われても最後の最後までそこまで痛めつけられる?ということになる場合もあるかもしれません。

学校の先生方は学校が良い場所だと思われて頑張ってお仕事されているので、学校に行きたくない生徒にとって学校と関わることだけで苦痛になるということがどうしても理解できない場合が多いのではないでしょうか?

 

卒業証書を一人でもらいに行ったのどかは父が他の用事を済ませて学校に戻ってきてもまだ先生方と話していたようです。

「なんであんな時間かかってたん?もらうだけじゃなかったん?」

と聞くと、校長室ではもらうだけですぐ終わってんけどその後、職員室から先生が何人か出て来て「のどかくん!写真撮ろう~!」と次々、先生方と写真を撮ってお話していたそうです。

 

現在、のどかはN高校の通信制に在籍。年間で5日間だけスクーリングで通学。その他は家でネットで授業動画を見ては毎月レポートを出しています。

すごく楽しいようで毎日楽しんでいます。

 

N高校の日々はまたこの次の機会に・・・