君は本当は学校に来れるんです!? 小1の10月

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「君は本当は学校に来れるんです。」

小学校1年生ののどかに当時の校長先生が言われた言葉です。

 

不登校とルール違反は別問題だと思います。」とのどかが言い、

当時の教頭先生が「確かに別問題だったな。」と答えてから5ヶ月後。

その間、初めの担任の先生が鬱で学校に来られなくなったり、

夏休みがあったり、9月から若い新任の女の先生が担任になったり、運動会があったり・・・しましたが、校長先生とは一度も話をする機会がなくて。

 

のどかの方から「一度、のどかが校長先生とちゃんとお話したい。」と言い出しました。のどかが「校長先生とお話したい。」と言ってますと伝えると校長先生は「それは嬉しいですね。」とお話することになりました。

ただ私たちにしてみると「どうしてのどかが言いだすまで直接話をしないのだろう?」とも思いました。特に初めの担任の先生(6月から鬱で来られなくなった)は、のどかが「学校に行かない。」と言い出した時から「校長先生がお話してくださると思います。」とおっしゃっていたのにいつまでも話し合う場を持たれないことにも不信感を抱かれていたようでした。

 

のどかに「一人で話す?一緒にいる方がいい?」と聞くと「一人で話したい。」と言うので父が学校まで連れていって、のどかと校長先生と二人でお話しました。

しばらくして父が迎えに行くと、校長先生はニコニコと

「のどかくんからお話しに来てくれてよかったです。」と。

 

のどかにどんなお話をしたの?と聞くと

「校長先生にどうしてのどかは学校に行かないかをちゃんと説明したかったから、学校に行っていると決められたことを決められた通り決められた時間にやるのがどうしても嫌なので行かないことにしましたって説明したら・・・」

「そんなことをまだ1年生の君が考えられるはずがない。君はお父さんの言ってる通りに言ってるだけだろう。」って言われた・・・と。

 

それからのどかは

「違います。のどかが自分で考えて決めてお父さんとお母さんに話したんです。」

と言い、校長先生が

「いいえ。そんなことを考えて決められるわけがないんです。」と言い・・・

を何度も繰り返していたそうです。

「校長先生だってこの年になってもそんな自分で決めることなんてできないんです。1年生の君が決められるわけがない。」と言われ、これ以上言っても無理だなと思ったようです。

私たちも無理だなと思いました。

 

そしてその後、

「この小学校に君より学校が嫌な子はたくさんいるんです。みんな学校が嫌でも我慢して来てるんです。君は本当は学校に来れるんです。我慢が足りないだけなんです。」と言われた

 

そうです。

 

それを聞いて私たちは絶句してしまいました・・・

もう少し学校も楽しいよとか理科の実験とか家でできないこともできるよとか・・・

小学校1年生の子に対してあまりにも絶望的な学校のイメージ・・・

みんな我慢して行くところ。

 

私は学校に行きたくないと思ったことはなく、友達と会える場所として勉強は別として楽しいところとして通っていました。

でも校長先生にそんなこと言われたら「そんなに我慢ばかりしないといけないところ行くの嫌だな。」と思って当然だと思います。

 

その校長先生は定年まで残すところ2年。ただただ何とか問題なく定年を迎えることを考えておられたのではと思ってしまいます。

のどかに対して言われた言葉が1年生の子どもにどんな影響を及ぼすか考えて言われたことなのか本当に今でも疑問です。

学校が楽しくないところというのはある意味校長先生の本音だったのかもしれません。

ただそれを1年生の子どもに言う?と思いますが。

考えたり決めたりすることが君にできるはずがないと決めつける姿勢は今でもあきれ返ってしまいます。そんな考え方の校長先生のいる学校で子どもが自分で決めるという一番大切なことが身についていくでしょうか?

私たちはいつも「自分で考えて自分で決める。」ことが大切だと思いながらのどかと一緒に育ってきました。

いつもいつも親の言う通り、先生の言う通り、会社の上司の言う通り・・・それでは本当に一人で決めなければならない時が来ても決めることはできません。

どんな小さなことでも「自分で決める。」「決めたことに責任を持つ。」ことが生きていく上で大切だと思っています。

のどかにも小さい時からそう伝えているつもりです。

 

のどかは当時から「言っても無理やな。」と思ったようで「一応直接説明したかったから言えてよかったわ。」と言ってました。何度言っても聞いてくれないのには困ったようですが、学校にも行くつもりはなかったようなので落胆はしてなかったようですがあまりにも悲観的な校長先生の言葉には驚いたようでした。

 

今でも信じられない当時の校長先生の言葉。

それから3年か4年後、スーパーで出会った退職された校長先生はニコニコとのどかに「おー!のどかくん、大きくなって元気そうだな。」と声をかけてこられました。全く問題意識は持っておられないのだなと改めて思いました。