のどかと学校

 

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3月3日箕面にあるカフェ「クーネロコ」さんにのどかが招かれました。

元小学校の先生がされているカフェで現役の先生方や教育に関心のある方々と時折、お話をする会をされているそうです。

「学校に行かない。」という選択をした中学生の話を聞きたいと呼んで下さったのです。のどかにとっても初めての経験。ただでさえ人前で話すのが苦手いえ得意でないのに・・・とちょっぴり心配でしたがお話できたようでした。

その時の事前打ち合わせで今までの「のどかと学校との関わり」をお伝えするということになり、のどかと相談しながら作ったのが下記の文章です。

 

ぼくは小学校1年生の4月末から5年生の11月まで学校に行っていませんでした。
「決められたことを決められた通り決められた時間にやるのが嫌だ。」と思いました。

自分で考えて行動すると全部怒られるのが嫌でした。
そして学校で勉強することよりももっと生きていくための勉強をしたいと思いました。
両親は「自分がどうしても行きたくなかったら行かなくてもいい。」ということや「学校に行かないと学校に行っている他のみんなが知らないうちにわかっているようなことでも自分で勉強しないといけない場合もある。」ことなどを話してくれ、自分でよく考えて決めるようにと言いました。
学校に行かないのなら家で両親と一緒に働くようにとも言われました。

僕が小学校に入学する半年前に和歌山県の熊野の山奥に引っ越して古い家に住みながら20年ぐらい放置されていた田畑を開墾するために毎日一緒に草刈や鍬で開墾などの作業をしていました。

僕は、どうしても行きたくないと思ったので4月の終わりにあった1年生歓迎の全校生徒(90人位)で行く遠足を最後に行かないことにしました。

 

その後、行事の時などたまに行くこともありました。1学年1クラスで20人弱だったのでずっと同じメンバーで4年生ぐらいになるとたまに行くと「ずるい。」など言う子もいて、全然行かないようになりました。

 

5年生の秋に和歌山県から滋賀県に引っ越した時に「友だちと遊びたいな。」と思い、学校に行きたいと言いました。

校長先生とぼくとでいろいろ話をしました。その小学校はとてもきれいで楽しそうな感じで行きたいと思いました。校長先生は女の先生でぼくがどう思っているのかを聞いてくれました。「残念ながら君が嫌だと思った和歌山の小学校のやり方とここの小学校のやり方は一緒だけど、それでも来たいと思う?」と聞かれ「友だちと遊びたいから来たい。」と言うと「わかった。君は嫌な気持ちと友達と遊びたい気持ちと天秤にかけて、今は友達と遊びたい気持ちが強いから来たいんだね。」と言われました。転校してから本はたくさん読むのに漢字があまり書けないことなど他のみんなと違う感じで「なんで?」「よくわからない。」という声が特に女子の間であるので、クラスのみんなに校長先生からぼくがどんな風に育ってきたかを伝えてもいいかと聞かれました。その小学校も和歌山の学校よりは人数が多かったのですが、1学年1クラスでみんな小さい時からずっと一緒の人ばかりでした。校長先生は「のどかくんを良い教材と言ったら悪いけど、いろんな子がいることをみんなに知ってもらういい機会にしたい。のどかくんは自分で学校に行きたくないと言って行っていなかったので、みんなより漢字は苦手だけど自分でたくさん本を読んでみんなよりいろんなことを知っていたり、いつもお家の田んぼや畑の仕事を一緒にしていたので田植えとか稲刈りとかすごい早かったり、大工仕事ができたり、みんなよりすごくできることがある。どうしてできないのかとか違うのかとか疑問に思ったらこそこそ言わないで直接聞いてください。」と話されました。

ぼくは特に女子がいろいろ言っていたのかどうか、気にはしていなかったのですが、その後、よりクラスのみんなと普通にできるようになった気がします。

6年生の担任の先生もすごく好きな先生で授業も面白かったです。修学旅行も行きました。夜遅くまでみんなとしゃべったり、とても楽しかったです。

 

小学校の時から映画監督になりたいという夢があり、中学生になってからいくつかの映画塾(3日でつくる映画講座など)に参加しました。ほとんどの参加者は大人の人でしたが、とても楽しくて自分でも監督として映画をつくりたいと思いました。映画塾で知り合った人などに参加してもらって昨年から10分ぐらいの短編映画を5本制作しました。2月24日に最新作の上映会をぼくの家でする予定です。

 

中学に入学してからは新しく友達もできたり嫌なことばかりではなかったのですが、少しずつストレスを感じていたように思います。友達と会うためなら学校に行かなくても家に遊びに行けばいいし、高校はいろいろと調べてみるとN高校というネットの通信制高校がぼくにはあってるかなと思っています。

学校に嫌々行くより家で興味のある本を読んだり映画をもっとたくさん観たり、映画をもっとつくったりする方がいいなと思って中2の冬休みに「やっぱり学校に行くのをもう一度やめよう。」と思いました。
3学期になって1週間だけ行きました。その間に友達と担任の先生と校長先生に「もう学校には来ません。」と伝えました。最後の日に校長先生と1時間ぐらい話をしました。「自分がやりたいことがはっきりしているんだし、いいんじゃないか。」と言われました。

現在は担任の先生から週に1回ぐらい電話か訪問があり、時々校長先生が突然家に来られます。

1月に撮影をして2月に上映会をするので今は、追加の撮影や編集に忙しいのですがそれが終わったら友達の家にも遊びに行きたいなと思っています。

 

                                2018年2月11日