ニオイ問題 その4-中1の3月ー
「のどかくんの「ニオイ」を何とかしてもらえないか。」と担任と学年主任がうちの家にやって来て帰った後・・・
私たち家族3人で話し合いました。
のどか「どうしても本当にみんなどう思ってるのか直接聞いて、納得して話し合いたい。その上で、謝るなら謝りたいし、直すなら直したいし。」
私たち2人も賛成しました。
「まずは話しやすそうな男子の友だちからでいいから聞いてみろ。」と父はアドバイスしました。
その後のどかは、友達へ聴き取りを行いました。
―教室がくさい原因はのどかだから何とか対処して防止してくれないと困ると担任や主任から言われているが、本当に自分はくさいと思うか正直に言って欲しい。又そう言う声やウワサを聞いたことがあるか教えてほしいと伝えて聞いていったようです。-
3月10日 男子A君(同じクラス)
「別に。そりゃニオイってするって言えばするんかも知れんけど、どーってことないし。男子でそんなこと言ってる奴1人もいいひんし。まぁ女子の中にはよう知らんけど、もしそんなん言う奴おっても『ウザイ』って言っとけば済む程度のことやし。」
3月16日 男子B君(同じクラス)
「うーん。いや、まぁ別に大丈夫ちがう。別に気にせんでいいと思うで。」
3月21日 男子C君(同じクラス)
「うーん。別に全然しいひん。もしするにしてもそんな気にするもんでもないし。」
美術部:顧問の先生(のどかは1・2年の時、美術部でした。)
「波があるって言えばあるのかもとは思うけど・・・(のどかの体臭が。)美術部員からはそういう苦情は一切ないわ。それにニオイとか顔とかそういう付属的なものはその人を人間としてすばらしいなと認めていけば、どんどん薄れていくもの。
だからのどか君も人間としての良さをどんどん高めていけば、つまりがんばって他人の面倒を見るとか親切にするとか・・・そういうことをすれば、そういうニオイとかっていうのは自然と忘れられるものだと思う。」
美術部:女子Aさん(同じクラス)「ようわからん。」
D君(別クラス)「1組からそういうウワサは全然聞いたことないな。それにそんなこともし言うてるんやったら、そんなクラスはクソや。」
3月22日 私(母)が女子Bさん(同じクラス)のお母さんにうかがってみました。
「うちの娘は女子の中でのどか君がクサイとか困るとか言ってるのを聞いたことはない。」
「たしかに冬場、教室にニオイがするなとは思ったけど・・・自然派っぽいニオイかなとも思ったけど・・・むしろとても苦しくて困るのはそれよりも夏場とかの女子のバンとか8&4とかのフレグランス。あれは本当に息苦しい。」とのことでした。
・・・いずれも二人の先生が言うような「ニオイ問題」を緊急切迫したクラス全体の問題として認識しているような発言はなく、
のどかの「ニオイ」のせいで困っている人がいるという事実は全くありませんでした。
またそんなうわさめいたものを聞いたという声すら1件もありませんでした。
かえって男友だちから寄せられたのは、そんな「ニオイが云々。」といったことをしつこく問題にする必要はない、全く気にしなくていい、と言った声でした。
美術部の顧問の先生の指導も言葉を選んだ上で何が大切かを示し、勇気づけて下さったものだと感じました。
そして私たち二人は強く感じました。
「今までのあの「2人」の主張は一体何だったのか?」と。
このギャップは一体何を意味するのか?と。
生徒からは一向にクレームなど聞かないのに担任から日に日にクラスの支障だ、迷惑だと言われ、
その挙句「ファブリーズ」をふって教室に入れと迫られ、オーガニックスプレーまでつけたりと努力もしたのに、
その上遂には夜に2人の教師がやって来て、
もう猶予はない・何とかしてもらわないと困る・みんな迷惑している・判ってくれなどと言い出すのもおこがましい・・・
同じクラスになるのも嫌がられる・・・「お前」が話せるようなことではない云々。
―たまたまのどかが勇気を持っていてくれて、私たちもきちんと納得できることでないと賛同しないタイプの親であり、親子の対話も十分な家庭だったので、のどかは次の日の第一歩を自分で歩み、自分で扉を開けられたのです。―
のどかはたまたま先生方の言うことを鵜呑みにせずみんなに聞いてみようという勇気を持てたから、良かったのです。
もし、先生、しかも担任だけでなく学年主任まで言うことだから「僕はくさくてみんなに迷惑をかけているんだ。」と悩んでしまう子だったらどうなっていたのか。
これだけ毎日、重圧をかけられたらどんな気持ちになるかどうして想像できないのか?
何よりどうして最後まで「みんなと話し合う。」という一番大切なことを避けるのか。
私たちはあまりのことに対応を考えました。
もし、今回私たちがこのような訴えを起こさず、この一件は「2人」の指導により解決して上々だったなどという理解になっていくなら、
今後同じような事が生じたときに同じような指導が再度なされ、大変な悲劇を招くかもしれないと空恐ろしい気持ちで一杯になったからです。
のどかがされたような重圧を他の生徒さんが受け、その生徒さんが重圧に押しつぶされてしまったらと思うと・・・
誰にも相談できず最悪の場合、「自殺」してしまうことだって考えられると思いました。
これは必ず策をとるべき問題だと思い、県の教育委員会に連絡を取りました。
3月23日に二人の県教委の方とお話することになりました。
そのころは冬の間、お休みしていた花屋の再オープンや「コーヒーと食にまつわるお話会」開催などで多忙を極めており、3月23日に提出する意見書(校長宛に作成し、県教委にも提出しました。)を作成するのが大変でした。
長くなりますがその5につづく・・・