さよなら遠足 小1の4月

 

f:id:midori-yablog:20180601002249j:plain

小学校に入学する前にのどかと話をしました。

「学校に行くのはいろんなお友達と過ごせたり一通り覚えておいた方がいいことを教えてもらえるから。だけど学校のやり方は決まっているので、どうしてもそのやり方が嫌だったら行かなくてもいい。行くか行かないかは自分でよく考えて決めることが大切なことだよ。」と。

のどかは保育園や幼稚園にも一度も通ったことがなく、初めての集団生活に戸惑っているようでした。

友達とは仲良くしているようでしたが、日に日に目の輝きをなくしていくようでした。はじめから「学校に行く日と行かない日を自分で決めてもいいよ。ただし行かない日は家の仕事を一緒にしようね。」と言っていたので、毎日ではなく3日行っては2日休んでというようなペースでしたが4月入学後、2週間は一応バスに乗って通っていました。

家から通学バスの来るバス停まで車で10分ぐらい。それからバスに乗って15分ぐらいのところにある小学校でした。過疎化がどんどん進んでいてどんどん廃校が増えているということでした。

バスの座席は初めから決まっていました。たまたまだったのですが、小学校に入学する少し前に知り合った6年生の優しいお姉ちゃんの隣でそれだけでも喜ぶかなと思ったのですが、「座席が決められている。」ということが苦痛だったようです。

いすの座り方なども指導されるのが苦痛だったようです。

お箸の持ち方のこともそう言えば家庭訪問でも言われたような気がします。

もちろん鉛筆の持ち方も。

 

箕面のカフェのお話会に呼んでいただいた時にもう一度その頃の気持ちを聞いてみました。

「ともかく自分で考えてやると怒られるのが苦痛やった。」

そうか。そうだよね。

家では「自分で考えることが一番大切なことだよ。」と言われてきて、

学校では「自分で考えるのではなく先生の言う通りにしなさい。」と言われたら苦痛だよねと思いました。

 

結局4月の終わりごろ

「もう学校に行くのは絶対に嫌だ。」とのどかは言いました。

父がバス停に迎えに行ったのですが、

「絶対に嫌だ。」と言ってのどかは小学校の名札を外したそうです。

それを見た父は「これは本気なんだな。」と思ったそうです。

 

毎年4月の終わりに全校生徒(と言っても100人足らずでした。)で1年生歓迎の遠足に行く行事がありました。

「遠足には行きたいから遠足を最後に学校には行かない。」と言いました。

遠足までまだ1週間ぐらいあったので、

「もう一度よく考えてみてそれでもどうしても嫌だったらのどかが決めた通りにしたらいいよ。ただ、学校に行かないと他の友達が学校で自然とできるようになったり、覚えられるようになることをのどかが自分でやらないといけなくなるよ。自分で選べるけどもっと大変なこともでてくるかもしれないよ。」と伝えました。

小さい頃からいろいろなものを作ったりするのは好きだったので悪い面だけではなく良い面も少しでも目を向けてから決める方が良いかもとも思い、「図工とかは楽しいかも!」など言ってみましたがあまり意味はなかったようでした。

 

行かないと決めたのに遠足には行きたいのか・・・

と不思議でしたが、本人の希望なのでその通りにしようともう一度のどかと相談して遠足の日、当日の連絡帳に「本人がどうしても学校に行きたくないと言っていますのでその意思を尊重したいと思います。最後に遠足だけは行きたいと言うので参加させました。先生からも本人に話をしてやってください。」と記入しました。

 

のどかに聞くと連絡帳を見た担任の先生は

「君に何を言っても君の意志は変わらないでしょう。これからのことはまた先生たちとお父さん、お母さんと相談しましょう。」と言われたということでした。

 

それからゴールデンウィークに入り学校もお休みだったので先生たちとの話し合いは連休後のこととなりました。

遠足から帰ってきたのどかは

「楽しかったよ!ゲームとかもしたし。でも学校はもう行かないよ。」と確かに意志は固かったのでした。